今朝(2020.10.15)も里山エリア(エコミュージアム園内ではありません)の早朝定点観察を実施しました。夜半の雨でツキノワグマのフィールドサイン(生態痕跡)が期待薄ですので、今朝はより人里に近い田園エリアの柿の木を中心に観察してきました。
<まるで日本昔ばなしに出てきそうなポコポコした山が連続する里山エリアを遠望>
<昨年はこの一級河川破間川(あぶるまがわ)を渡渉してクマが柿の実を採食していました>
<田んぼの中にある柿の木ですが、美味しそうに色付いた柿の実がたくさん観察できます>
昨年、ツキノワグマによる柿の実の食害(採食行動)が連日確認された田園エリアですが、その際にツキノワグマが破間川を渡渉していた事が報告されています。そしてツキノワグマは現在里山エリアで柴栗(野生のクリの実)やアケビなどを採食しているのでしょうか、今シーズンはまだこの田園エリアでツキノワグマによる食害はありません。柿の木のてっぺんでは「数羽のヒヨドリ」がリラックスして囀っています。おそらくツキノワグマが近くに居ないのでしょう。この柿の木を良く観察すると昨年の枝折りの様子も見て取れます。
「ツキノワグマは森の木々を剪定してくれている」という風に良い方に解釈する方もいらっしゃいますが、ツキノワグマによる食害と枝折りで「枯れた栗の木」や「すっかり弱った柿の木」もこのエリアにありますので、「ツキノワグマによる剪定効果」については、個人的にはどうなのかな・・・と思案中です。
そしてこの田園エリアですが、今後継続的に観察することで「里山のツキノワグマ」の生態に関する知見が日々蓄積されると考えます。