里山のツキノワグマ 18 〜もう一頭いる!〜

 今朝(2020.09.24)も里山エリア(エコミュージアム園内ではありません)で早朝の定点観察を行いました。そして6:45頃、標高200m付近の農道で「クルミの外殻が含まれるツキノワグマのフン」を発見しました(下の写真は当方がフンを採取した後の様子です)。フンの状態から24時間以内に排出されたものと思われます。そうすると、先日(2020.09.21)集落内で有害駆除されたツキノワグマとは「別の個体がこの里山エリアに生息している」ことになります。

 「今朝のフンの発見場所」と「先日の有害駆除場所」とは直線距離で1.9kmほど離れています。一般にオスのツキノワグマ(成獣)の行動範囲は5km四方程度と言われますが、今回の観察結果からすると「里山のツキノワグマは(ある季節には)個体間距離が2km程度になることがある」とも言えそうです。魚沼市におけるツキノワグマ個体数の推計はまた別の機会に御紹介したいと思いますが、「里山のツキノワグマは(条件次第では)かなりの高密度で生息している可能性がある」のかも知れません

 

<今朝のツキノワグマのフンは90%以上がオニグルミ(又はヒメグルミ)でした>

<里山のツキノワグマは、9月中は脂肪分が豊富でカロリーの高いクルミ類を採食しているようです>

 

<この里山エリアには何頭のツキノワグマが生息しているのでしょうか?>

<今朝にかけての風でコナラのドングリが地面に落ち始めました。ニホンイノシシが好んで採食しそうです。>

 

<国土交通省国土地理院の地理院地図より>

 

 この5.45平方kmほどの「里山の調査エリア」では今朝のツキノワグマ1頭(写真のフンを排出した成獣)に加えて、更にもう1頭(2020.09.06の子熊?の生息情報(目撃情報)があります。