今朝(2020.09.17)も里山エリア(エコミュージアム園内ではありません)の定点観察を実施しました。結果、今回もツキノワグマの新しいフンを発見しました。発見場所は7年ほど前に「大型のツキノワグマの横臥痕跡」を見つけた場所の近くです。フンの状態は大変新鮮であり、すぐ傍の藪にツキノワグマが潜んでいる可能性もあるため、安全管理のため小型四駆のクラクションを大音量で10秒ほど鳴らしてツキノワグマを追い払ってからフンの採取を行います。
<毎朝毎朝ツキノワグマの新しいフンが道路敷で発見されます>
<このフンの内容物はヒメグルミの外殻が容積比で90%ほどを占めています>
このフンの内容物調査の結果、「このツキノワグマは今朝にかけてヒメグルミを集中的に採食している」ことが分かります。ヒメグルミの方が殻を割りやすいのでしょうか?今や新潟県魚沼地方の旧薪炭林の里山はツキノワグマの生息地となっています。それにしても立派なフンですね。まさに「ツキノワグマの快食快便」。この里山エリアはツキノワグマのエサ資源に恵まれていることが推察されます。
<今朝は20頭ほどのニホンザルの群れも確認されました。獣害被害も深刻です。>
この里山エリアでは毎朝毎朝ツキノワグマの新しくて見事なフンが発見されます。またイノシシの群れやニホンザルの群れも頻繁に目撃されています。一般には「人間が奥山を荒らしたからクマが人里に出没する」「人間が野生動物の生息場所を奪った」と説明されますが、実際に定点観察を続けてゆくと印象は全く異なります。むしろ「成長を続ける旧薪炭林(里山)の森はツキノワグマの新たな生息場所になり、耕作放棄地などの増加は野生動物の行動圏の拡大(奥山から里山、人里まで)をもたらしている」と強く感じます。