今朝(2020.09.16)も定点観察地点(エコミュージアム園内ではありません)の里山エリアでツキノワグマの調査を行いました。その結果、それぞれ3kmほど離れた路上で3つのツキノワグマのフンを確認しました。距離やフンの状態から「別個体のツキノワグマが排出したフン」とも考えられます。だとすると「この里山エリアには3個体以上のツキノワグマが生息している」という仮説も成り立ちます。
<定点観察地点の里山エリアは旧薪炭林と水田地帯が混在しています>
<道路敷に排出された新しいツキノワグマのフン>
早速採取したフンを洗浄して内容物を調査してみると、「オニグルミの外殻」が多く含まれています。9月中旬になってもツキノワグマは(硬くなった)オニグルミを採食することが確認されました。随分遅くまでオニグルミを採食の対象としていることに驚きます。
<フンの中にはオニグルミの外殻が多く含まれています>
定点観察地点でツキノワグマのフンが複数(3箇所)確認されたのは、今シーズン初めての事です。このエリアにおいてツキノワグマの個体数が増加しているのか、それとも他のエリアから移動してきた新たなツキノワグマの存在を示しているのか、現段階では断定出来ませんが、興味深い観察結果です。