ツバメの子育て 〜落下した巣と子育ての再開〜

 今日(R02.06.10)の新潟県魚沼地方は気温が高めの朝を迎えています。午前7時の守門西名アメダスの気温は20.3度。日中の最高気温は31度と予想されています。

 さて、家のまわりではツバメが忙しく飛び回り子育ての真っ最中です。ガレージのコンクリートの梁にも毎年ツバメが巣を作り、子育てを行うのですが、コンクリートの仕上げが綺麗すぎて「巣が途中で落下してしまう事」が結構あります。ツバメは一般的には古い巣は使わないので、田んぼの泥とワラを材料に毎年新しい巣を作るのですが、何とか落ちない巣を上手に作って欲しいと思っています。

 そんなツバメの巣ですが、数日前に残念ながらコンクリートの梁から地面に落下してしまいました。可哀想なことに、巣の中には6羽のヒナがいましたが、その時点で生き残っていたのは半分の3羽でした。今年は過去に例を見ないほどの暖冬少雪でしたが、まだ代掻きをする前の固い田んぼから泥とワラを運んだからでしょうか、いつもの年よりもちょっとデコボコで不揃いな巣だった印象があります。またこの巣は強度も不十分で、地面に落ちた段階で細かく割れてしまいました(再生不可)。早速生き残ったツバメのヒナを保護し、その間に「ティッシュボックスとワラで作った仮の巣」をコンクリートの梁の同じ場所に設置して様子を見ました。過去の経験では、「例え巣が落ちたとしても」「ヒナが生き残っていて」「親鳥がこれ(ヒナ・巣)に気づいていれば」「子育てが再開される可能性」は十分あります。

 しかし残念な事に、今回は3羽のヒナを救う事は出来ませんでした。過去の成功事例と今回の経過を比較すると、どうも「オリジナルの泥の巣」を親鳥が認識するか否かがキーポイントのように感じます。例え壊れたとしても「オリジナルの泥の巣」が残っていれば、親鳥はこれを「自分の巣」と認識するようですが、今回のように巣が粉々になってしまい、ダンボールなどで代用した場合は、例えそこに自分のヒナがいたとしても「ツバメにとって子育ての再開は難しい」のかも知れません。

 この親鳥はその日の午後から、早速新しい巣を作り始めました。「ツバメが作る泥の巣」を見ていると、私たち人間にとっての「巣(家?)」の意味を考えずにはいられません。ヒナは大地に返しましたが、生き物の世界は毎日がドラマです。