毎年の事ですが、週末に向けて浅草岳のヒメサユリの開花時期についてのお問い合わせが多くなる季節となります。今年前半の気象状況を概観すれば、「記録的な暖冬の後、肌寒い4月を経て、駆け足の初夏の真っ只中」という感じです。この4月に浅草岳の山頂までフィールド調査した際の印象としては、「浅草岳全体の積雪量は平年よりも少ないものの山頂付近の雪消えは遅め」と感じましたが、これからの気候はどのように推移するのでしょうか。
ヒメサユリの開花時期を正確に予測することはなかなか難しいのですが、地元の知り合いに相談すると概ね「やっぱり平年並みのタイミングかな?」という答えが返ってきます。だとすると、「鬼ケ面山方面では夏至(6/21)前後がヒメサユリの見頃」となり、「浅草岳山頂付近では七夕(7/7)の頃がヒメサユリの見頃」という事になりそうです(※恐縮ですが確証はありません)。この場合の見頃とは「開花数が概ね最大になる日」としています。もちろん「シーズン最初のヒメサユリの開花確認」はそれだけでも山行する価値があるでしょうし、見頃となる直前の高揚感もまた格別かと思います。ちなみに鬼ケ面ルートは「炎天下の稜線のロングルート」となりますので、熱中症対策が必須となります。県警の方とも情報交換していますが、何よりも安全第一の登山(ヒメサユリトレッキング)としていただければ幸いです。
浅草岳は七夕の頃にヒメサユリと出会う事のできる美しい山です。ヒメサユリをきっかけとして、多くの方から新潟県全体の自然保護や環境保全に興味関心を持っていただければと願っています。