自然素材工作で夢中になるのは? 〜落語「初天神」から〜

 実りの秋を迎え、ミズナラやコナラなどのドングリに加えて、トチの実やブナの実(殻斗もあります!)など様々な木の実が出揃いました。浅草山麓エコミュージアムでは、これらを自然素材工作の材料として工作室にたくさん御用意しておりますので、ぜひ御家族でお越し下さい。

 さて、自然素材工作を楽しまれているファミリーの様子を拝見していると、これまた古典落語の名作「初天神(※)」を思い出します。噺は江戸時代(と思われます)、天満宮への初参りに行きたい息子(金坊)に急かされて、父親(八五郎)が息子を連れて渋々お参りに行きます。初天神はお目出度く賑やかな場所ですから参道には様々な出店が軒を連ね、嬉しくなった息子はあれこれ父親にねだります。最初は「ねだる息子に、渋る父親」という構図でしたが、父親が立派な凧を買ったところ昔取った杵柄のようで「何やら立場が逆転・・・」。

 自然素材工作でも、最初は子どもたちの体験として後ろから見守っていた筈が、親御さんもどんどん夢中になってゆく・・という微笑ましい場面に良く出逢います。自分の手でモノを作り出す作業は、シンプルですが奥が深く、夢中になるのも納得です。

 落語の「初天神」では凧を独占する父親に対して、息子が「こんなことだったら初天神に親父(おやじ)を連れてくるんじゃなかった!」というオチ(他にも様々なオチがあるようです)になりますが、当方の自然素材工作では「やっぱりみんなで来て良かったね!」と言っていただけるように、スタッフ一同サポートしてゆきたいと思います。

 

 

「青空ぷらす」さんのHP(初天神)より参照させていただきました。

https://note.mu/purasu/n/n979da86c31e7