園内での大型野生鳥獣(ツキノワグマと思われます)の出没も一段落していますが、過去の事例を見てもツキノワグマはミズバショウ群生地を選択的に利用しているように感じます。その理由を考察すると、以下の可能性が浮かび上がります。
1.ミズバショウをある時期の主要な餌資源として利用している。
2.ミズバショウ群生地は歩きやすく、広い生息エリアの中でも「ツキノワグマの通路・広場」として利用している。
3.ミズバショウとスゲが生育している湿地を「夏期でも涼しい寝床(臥伏休息場所)」として利用している。
(上記の写真は過去に撮影したものです)
具体的なイメージとしては、
「夕暮れの薄明時に餌を求めてミズバショウ群生地で採食し、そのまま涼しい夜を過ごす(仮説です)」
という感じでしょうか。臥伏休息していると推察されるのは、ミズバショウやスゲ類が大きな楕円形で倒伏している事によりますが、そのヨレ具合は「けっこう長時間押し潰されている」という印象を与えます。クマによる人的被害が無いことと、クマの安息を願って止みません。